小説『ミラン・ザ・エクセレント』第41、42話
☆梅雨の悲劇4,5
>文明の利器、敗れる
外は相変わらずの大雨。よって外食はパス。適当に家にあるもので夕食を済ませた後、だらだらと酒盛りに突入するミランと凛音。(注:お酒は二十歳になってから)
ラーメンマンの父親の名前がソーメンマンであることに衝撃を受けた凛音のテンションも徐々に上がりはじめてきたその時、
ズドバガーーーーーーーン!!(雷)
ブツッ!!
「あああっ!電気の明かりがっ!!非業の死を遂げたS・フセインの亡霊ですかぁっ!?」
「落ち着かんかい……ただの停電やないか」
酔って、普段からおかしいテンションがさらにおかしくなっているミランを叩いてなだめ、凛音は落ち着いて非常用の懐中電灯を取り出す。
「ま、しばらくしたら復旧するやろ?」
間
「大家さん、何て言ってたんですかぁ?」
「……雨で復旧作業が難航して、いつ電気つくかわからんて……」
電気が止まったまま1時間半が経過。
本の少し前まで日本でも有数の快適空間を演出していた凛音ハウスだが、電気なき今、外よりも蒸し蒸し湿気地獄と化している。
「あかん……このままやと気分おかしくなりそうや……」
「凛音は情けないですねぇ。あたしなんか、この程度の湿気ぐらい、問題無しですよぉ。これだから冷暖房完備で育った温室育ちは……」
「うああああ暑ーーいわーーー!!」
「だっだらやづあだりでぐびじべないで~……」(だったら八つ当たりで首絞めないで)
>6月の凛音の運勢:悪い事が重なるけど、まあ、頑張れ☆
結局一晩丸々電気は止まったまんま。復旧したのは翌朝、雨がやんでから。
並んで登校するミランと凛音に声がかかる。
「おはよー、二人とも~」(恵)
声の主は風宮 恵。梅雨時でもいつもさわやかな癒し系眼鏡っ娘だ。
「あー、メグメグ、おはようですぅ」
同じく爽やかに答えるミラン。
「ふぁ~あ……昨日はよく眠れましたぁ~」(ミラン)
「よかったね~」(恵)
少なくとも自分の下宿よりは快適だったミランは本日絶好調。
「一睡も出来へんかった……」(凛音)
「えー……と、凛ちゃん過去最悪な感じだね……」(恵)
過去最悪の夜を過ごした凛音は目の下に濃いクマが。
「それでも凛音は授業に出るんですねぇ。さすがですぅ」
「そりゃそやろ?万が一アンタにノート借りることにでもなったら、見返りに何を要求されるか……」
本日は久々の晴れ。とはいえ、前日まで雨だったせいで湿度が高く、温度上昇と相まって雨のときよりひどい状況。
授業が違う恵と別れた後、寝不足と気象に振り回されながらも、凛音、ようやく教室に到着。教室の冷房がこれほどありがたく思えたことはない……
「……って、蒸し暑っ!!」
「うわっ……!なんですかこの蒸し暑さはぁ?冷房ついてないんですかぁ?」
『あー、昨日大学のあっちこっちの校舎にカミナリ落ちたせいで、電気設備のいろんなとこが絶不調なんだって。だからほとんどの教室で冷房つかないんだって』(←知り合い)
「うわぁ……最悪ですぅ……って、あれ?凛音?どこ行くんですかぁ?」
「……帰って寝る」
「ゆっくり休んでくださいねぇ~。今日の授業のノートはあたしにお任せ★」
「……」
凛音、大学に入って初のサボリ。
このサボリのせいで、ミランの学期末試験対策を援護するハメになろうとは、うすうす感じていたけどさすがに体力の限界で帰宅した凛音でした。
◎あとがき
あけましておめでとうございます。
今年はまずは修論です。卒業がまず先です。
でも博士課程に進むのでまた入学です。まだ学生です。
でも学振通ったので給料持ちです。なので余計プレッシャーです。
なにはともあれ、今年もよろしくお願いします。
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