小説『ミラン・ザ・エクセレント』第40話
>乾燥した空気は喉によくないです
凛音の下宿は小奇麗なワンルームマンションに帰ってきた。今日は何故かミランも一緒だ。カビに侵食された下宿での生活を一日だけでもいいから回避したいので泊めて欲しいということらしい。
凛音の下宿だが、元々あまり部屋に物を貯め込まない性質なうえ、某仕事で貯めた潤沢な資金を利用した冷房・除湿設備により、除湿は完璧。梅雨時と言えど、むさ苦しさは微塵も感じない。
「こーゆう季節感を感じない部屋にずっと住んでるから、現代人は季節感覚が鈍くなって、体の恒常性もどんどん失われていくんですよねぇ~」
快適な凛音の部屋で一夜を明かさせてあげることになったにもかかわらず、大仰に悪態をつくミランに、
「ミラン、あんた、折角家にいれたげてんのに蹴り出されたいわけか」
「違いますよぉ。あたしは一つ提案したいだけです。しばらく凛音とあたしの下宿を交換することによって、凛音も梅雨と言う季節感をしっかりと身に付けられるよう……」
「お・お・き・な・お・せ・わ・や!」
「やめてー!除湿機から出てくる風ってすっごい乾いてて健康に悪そうだから、そこにあたしの顔を押し付けるのはやめてー!」
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